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親権と監護権は分けることができる? メリットとデメリットを解説

2021年08月02日
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親権と監護権は分けることができる? メリットとデメリットを解説

東京都福祉保健局が公表している資料によると、令和元年度の新宿区内の離婚件数は、572件でした。同資料では平成14年度からの離婚件数の推移がまとめられており、新宿区内では、増減はあるものの毎年600件前後の離婚件数があることがわかります。

子どもがいる夫婦の離婚では、どちらが子どもの親権を取得するかを争うことがあります。親権を獲得したいという方の多くは、離婚後も子どもと一緒に暮らしたいという希望を持っていますが、その方法をいろいろと調べていく中で「監護権」という言葉を目にした方もいるでしょう。また、自分が離婚後に子どもと一緒に暮らすことができそうかを調べた結果、残念ながら不利であることが分かったとしても、せめて子どもとのつながりを失いたくないと考える方もいるかもしれません。

今回は、親権と監護権の違いや親権と監護権を分けることのメリット・デメリットについて、ベリーベスト法律事務所 新宿オフィスの弁護士が解説します。

1、親権と監護権の違い

「親権」や「監護権」という言葉は聞いたことがあっても、それぞれどのような権利で、どのような違いがあるのかを正確に理解している方は少ないでしょう。以下では、親権と監護権の違いについて説明します。

  1. (1)親権とは

    親権とは、父母が未成年の子どもに対して持つ、身分上および財産上の権利および義務の総称です(民法820条)。「成年に達しない子は、父母の親権に服する」(民法818条1項)、「親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う」(同条3項)と定められていますので、父母の婚姻中は、それぞれが共同して親権を行使することになります。

    しかし、父母が離婚をする際には、父母の一方を親権者として定めなければならないと定められていますので、父母のどちらか一方のみが親権を持つことになります(民法819条1項、2項)。

    親権の内容は、身上監護権と財産管理権に大別されます

    ① 身上監護権
    民法820条は、「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う」と定めており、これが身上監護権です。その具体的な内容は、以下の権利になります。

    ● 身分行為の代理権
    身分行為の代理権とは、子どもが婚姻、離婚、養子縁組などの身分行為をするときに、親が同意し、代理するという権利のことをいいます。たとえば、未成年者の子どもが婚姻するときに、父母の同意が必要とされているのがこの例にあたります(民法737条1項)。

    ● 居所指定権(民法821条)
    居所指定権とは、子どもをどこに住まわせるかを決める権利のことをいいます。この居所指定権によって、離婚後の親権者が子どもと一緒に生活することができるようになるのです。

    ● 懲戒権(民法822条)
    懲戒権とは、子どもが悪いことをしたときなどに、子どもを叱ったり、しつけをしたりする権利のことをいいます。

    ● 職業許可権(民法823条)
    職業許可権とは、未成年者である子どもが自分で事業を行ったり、どこかに雇われて働いたりするときに、親が許可をする権利のことをいいます。親は、一度許可をしたとしても、未成年者である子どもが職業に堪えることができない事由があるときには、許可を取り消したり、制限したりすることができます。

    ② 財産管理権
    民法824条は、「親権を行う者は、子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する」と規定しており、これが財産管理権です。その具体的な内容は、以下の権利になります。

    ● 包括的な財産管理権
    財産管理権には、子どもの財産を管理するだけでなく、利用や処分をする行為も含まれます。そして、財産管理にあたっての注意義務は「親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない」(民法827条)とされており、他人の財産を管理するときの義務に比べて、その程度は軽減されています。

    ● 財産的法律行為に対する代理権・同意権
    親権者は、本人の同意を得たうえで、子どもの行為を目的とする債務契約を結ぶことができます。また、子どもがした法律行為については、親権者の同意が必要であり、同意を得ることなく法律行為をしたときには、その行為は取り消されることがあります(民法5条)。

  2. (2)監護権とは

    監護権とは、親権の中に含まれる身上監護権のことを指しますそのため、監護権と親権の身上監護権は基本的に同一のものを指すと理解できるでしょう

    監護権には居所指定権が含まれますので、離婚後に子どもと一緒に生活をしたいと考えるときは、監護権の取得を目指していくことになります。

2、親権と監護権を分離するメリットとデメリット

監護権は親権の一部であり、原則として親権者が監護権を行使することになりますので、親権者と監護権者は一致することがほとんどです。しかし、親権者と監護権者を分離することが禁止されているわけではありませんので、話し合いなどによって、親権者と監護権者を分けることも可能です。

親権者と監護権者を分離したときには、以下のようなメリット・デメリットがありますので、慎重に検討しましょう

  1. (1)親権と監護権を分離するメリット

    離婚にあたって親権者に争いがあるときには、話し合いでは解決することが難しく、調停や裁判にまで発展することになります。裁判にまで発展したときには、解決まで年単位で時間がかかることも珍しくなく、早期に離婚をして再出発をしたいと考える方にとっては大きな負担となります。

    このような場合に、親権と監護権を分離して、一方を親権者、もう一方を監護権者と指定しておくことで早期解決が可能な場合があります。子どもと一緒に暮らすことができなくても、親権という法的権利を得ることで、子どもとつながっていられるという安心感が生まれ、離婚に同意しやすいというメリットがあります。

  2. (2)親権と監護権を分離するデメリット

    親権と監護権を分離すると、監護者は、子どもに関する法律行為をするたびに、親権者である元配偶者に連絡をし、手続きをお願いしなければならないという負担が生じます。たとえば、子ども名義の通帳を作るとき、子ども名義で携帯電話の契約をするときなどには、親権者の同意が必要になってきます。

    また、再婚をするときに、15歳未満の子どもと再婚相手が養子縁組をするのであれば、親権者の承諾が必要になります。元配偶者が、自分の子どもと再婚相手との養子縁組に協力してくれるとは限りませんので、再婚時に苦労するというデメリットもあります。

3、親権者・監護権者の決め方

では、親権者や監護権者はどのように決めたらよいのでしょうか。以下では、親権者・監護権者を決める方法やその基準について説明します。

  1. (1)親権者・監護権者を決める方法

    離婚にあたっては、必ず父母のどちらか一方を親権者にしなければなりませんので、まずは、父母の話し合いによって、親権者を決めます。話し合いで親権者が決まれば、離婚届に親権者を記載して、市区町村役場に届出することによって親権者が決まります。

    その際に親権者と監護権者を分離したとしても、離婚届にはその旨記載する欄はなく、戸籍にも監護権者の記載はされません。そのため、親権と監護権を分離するときには、離婚協議書などの書面にきちんとその内容を残しておくようにしましょう

    父母の話し合いによって親権者が決まらないときには、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。通常は、離婚調停の中で判断されることになるでしょう。調停でも決まらないときには、離婚裁判を起こして、裁判所に判断してもらうことになります。

    なお、監護権者の指定は、親権者の指定のように必須の手続きではないため、離婚後に監護権者を定める手続きをとることができます。その場合には、まずは父母の協議で定め、それができないときには、家庭裁判所の調停・審判の手続きをとることになります。

  2. (2)親権者・監護権者を決める基準

    親権者・監護権者の指定の基準は、「子の利益」(民法766条1項、819条6項)にかなうか否かです。具体的には、以下のような事項を考慮して総合的に判断されます。親権者と監護権者を分離するときも、あえて親権者と監護権者を分離することが「子の利益」にかなうか否かという点を別途考慮されることになります

    • 子どもの年齢、性別
    • 兄弟姉妹の有無
    • 子どもの環境変化に対する適応性
    • 子どもの意向
    • これまでの子どもとの関わり方
    • 子どもに対する愛情
    • 親の健康状態・精神状態
    • 経済力
    • 家事などの生活能力
    • 住宅環境
    • 教育環境
    • 子育てを手伝ってくれる人がいるか
    • 再婚の可能性

4、親権・監護権が獲得できない場合の対処法

どうしても親権・監護権を獲得することができないという場合には、子どもとの面会交流を主張するのもひとつの方法です

親権・監護権の獲得を目指す方のほとんどは、子どもと一緒に暮らすこと、すなわち離婚後も子どもと関わり合うことを強く希望されているでしょう。そして、離婚時の話し合いや調停・裁判において、親権・監護権の取得が難しい状況であったとしても、子どもとの関わりが一切無くなるわけではありません。

離婚後に子どもと別居する親には、子どもと定期的に面会をする面会交流という制度が認められています。この面会交流を行うことで、離婚後も子どもと定期的に連絡を取ったり会ったりことが可能になります。

面会交流の具体的な条件は、離婚時の話し合いによって決めることもできますし、家庭裁判所の調停・審判の手続きを利用することもできます。

離婚後も交流し、親子関係を維持することは、別居親だけでなく子どもにとっても重要なことですので、定期的な面会交流も検討してみるとよいでしょう。

5、まとめ

親権と監護権は通常はセットで考えられていますので、あえてそれらを分離して離婚するという考えに至らない方も多いでしょう。しかし、事案によっては、親権と監護権を分離することで、より円満な解決が可能になるケースもあります。

離婚後の親権や監護権についてお悩みの方は、弁護士に相談をすることによって最適な手段を提案してもらうことができます。まずは、ベリーベスト法律事務所 新宿オフィスまでお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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