悪口をGoogleマップの口コミに書かれた! 削除の手続きはどうすすめる?
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目的地へのルート検索を目的に、Googleマップを利用する方も多いでしょう。Googleマップではルート検索だけでなく、その場所や店舗等への口コミ投稿や店舗予約をすることも可能です。Googleマップに表示される口コミ評価を見て、利用場所を選ぶ一般消費者も多いでしょう。
そのような中で、もし自分の勤務先や個人経営している店舗について、事実無根の悪口や誹謗中傷が書かれてしまったらどうすればよいのでしょうか。
今回は、Googleマップの口コミに書かれた投稿の削除方法について、ベリーベスト法律事務所 新宿オフィスの弁護士が解説します。
1、Googleマップ(ビジネスプロフィール)の口コミ機能とは?
Googleマップは、世界的なテクノロジー企業であるGoogle社から提供されている地図のサービスです。地図を利用して経路を検索する、現在いるところから一番近いレストランを探すなど、地図と関連した検索ができる点が特徴です。
近年、地図としてのサービスの提供だけでなく、地図上にあるレストランなどのスポットに関する口コミが掲載されるようになりました。たとえば、今いる場所から近くておいしいレストランを探している場合、これまでは、まずレストランなどを扱う口コミサイトで、近い場所にありそうなレストランを検索し、その口コミをひととおり読み、行きたいレストランを決めます。そして、レストランまでどうやってたどり着くのか、Googleマップを利用して経路を確認、出発するという流れになっていました。
しかし、Googleマップの口コミ機能をチェックすれば、現在地から近いレストランを検索するだけでなく、投稿されている口コミを参考に、店舗を選択できるようになりました。経路を確認するだけでなく、口コミ情報を確認した上で予約ができ、足を運ぶことができるようになったのです。
Googleマップへの口コミ投稿は、 Googleアカウントさえあれば誰でも行えます。しかも、Googleアカウントは、Gmailアドレスを持つと取得できるため、現状、多くの人が投稿できるということになります。
誰でも気軽に書き込むことができるため、プラスだけでなくマイナスの口コミも反映されることになります。しかもGoogleマップは、スマートフォンに最初からインストールされたまま利用している人が多いため、ネガティブな口コミが書かれてしまうと、多くの人の目に触れてしまいます。当然、経営に影響する恐れもあるでしょう。
事実無根の悪評や、営業妨害にあたる等のネガティブな口コミに対しては削除してもらいたいと考えることは経営者なら当然でしょう。
2、削除できる投稿とは?
Googleマップの口コミに投稿された書き込みは、自由に削除できません。要望を出したとしても、すぐに削除してもらえない点に注意が必要です。
この点に関して、Google社は口コミに関するポリシーを設けています。このポリシーに違反する場合は、口コミを削除してもらうことができます。たとえば、以下のような口コミ投稿は削除してもらえる可能性があります。
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(1)虚偽の口コミ
実際は利用していないにもかかわらず、さも体験しているかのように口コミをする行為です。良い口コミも悪い口コミでも同様です。虚偽にあたるため削除の対象となります。
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(2)関連性のない口コミ
たとえば、「あの病院長とは政治信条が合わない」といった病院の利用には全く関連しない口コミは削除の対象です。
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(3)不適切な口コミ
わいせつな言葉や冒瀆(ぼうとく)的な表現などを用いた口コミも、削除の対象となります。そのほか、誹謗中傷や危害を加えることを予告するような口コミも削除の対象です。
あなたの勤務先や経営している店舗についた口コミが、事実無根の口コミや、誹謗中傷にあたる口コミの場合は、削除の対象とされる可能性があります。
3、Googleマップ(ビジネスプロフィール)の口コミの削除方法は?
では、どのようにすれば、Googleマップの口コミを削除してもらえるのでしょうか。手続きの方法を知っておきましょう。
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(1)アカウントからの報告
まず、削除したい口コミが、ポリシー違反に該当するのかどうかを確認しておく必要があります。該当すると判断した場合は、ログインして不適切な口コミを報告します。
ログインは、Googleビジネスプロフィール(旧称: Googleマイビジネス)で行います。ログイン後、管理する店舗等を開き、口コミをクリックし、問題がある口コミの部分のメニューで「不適切なコメントを報告」というボタンをクリックします。これで報告は完了します。 -
(2)Googleマップで報告
また、地図上でも不適切な口コミを報告することで、口コミを削除してもらうことが可能です。Googleマップを開き、該当の店舗や勤務先に書かれた口コミを見ていき、削除してほしい口コミを選びます。対象の口コミのメニューで「レビューを報告」というボタンを押し、その口コミの問題点を選択します。これで報告は完了します。
いずれの方法でも、報告すれば即時に対応してもらえるものではありません。タイムラグがありますが、報告が終わった時点で削除依頼は完了したと考えてよいでしょう。
4、口コミが削除できなかったときすべきこと
投稿された口コミがGoogle社に削除してもらえなかった場合は、どうすればよいのでしょうか。
口コミについては、口コミをする人の表現や言論が尊重されています。Google社の方針も同様で、Google社が独自に設定する「削除基準に該当しない口コミ」については、基本的に削除してもらうことができません。一度削除基準に該当しないと判断された口コミは、再度削除依頼をしたとしても、結果が覆って削除することはないとGoogle社は明言しています。
経営者としてのアカウントから、自身の店舗に投稿された口コミを削除してほしいと依頼して認められなかったとしても、一般ユーザーとして個人のアカウントから、その口コミが不適切なものと報告することは可能です。しかし、削除されるかどうかはGoogle社の判断に委ねられています。
それでも口コミが削除されなかったときは、法的な手続きに基づいて削除を求めることになります。「記載された口コミが権利侵害にあたる」などの理由で、裁判所に仮処分を申し立てる方法です。
削除の仮処分が認められる投稿は、刑法上の名誉毀損(きそん)罪や侮辱罪にあたるような口コミが該当します。口コミが名誉毀損をはじめとした権利侵害にあたるものと判断されるときは、弁護士に依頼することをおすすめします。弁護士が裁判所に仮処分を申し立て、権利侵害の主張を行います。
なお、名誉毀損罪や侮辱罪に該当するような口コミの場合、その口コミがたとえGoogle社が独自に設定しているポリシー違反に該当しなくても、裁判所が削除の仮処分決定を出せば、Google社に口コミを削除させることが可能です。
このように、口コミについての削除依頼を個人で行っても応じてもらえなかったとき、権利侵害という法的な観点から弁護士が裁判所に仮処分を申し立てることで、口コミを削除できる場合があります。
自分でGoogle社に口コミの削除を依頼し応じてもらえなかったものの、やはり不適切な口コミだと考える場合は、弁護士に相談してみるとよいでしょう。
5、まとめ
Googleマップの口コミ機能は、ユーザーにとって地図を検索するついでに見ることができるため、お店探しなどに便利に利用することができます。しかし、お店側にとってみると、悪意があって書き込まれたような口コミをユーザーが信用してしまい、利用が避けられる事態も起こり得ます。お店側が口コミを削除してほしいと考えても、ポリシー違反に該当しなければ、Google社が対応してくれないこともある点に注意が必要です。
そのような場合は、法的手続きで削除依頼を行いたい旨を、弁護士に相談してください。削除業者などもありますが、弁護士以外の者が削除依頼を代行することは、不法な非弁行為にあたる可能性があります。あなたの個人情報がどのように扱われるかも保証できないため、おすすめできません。
ベリーベスト法律事務所 新宿オフィスでも、インターネット関連事件を扱った経験がある弁護士が全力を尽くします。まずはお気軽にご相談ください。
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