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ホストクラブの売掛を払わないとどうなる? 払えないときの対処法

2022年09月26日
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ホストクラブの売掛を払わないとどうなる? 払えないときの対処法

2020年に東京都新宿区に寄せられた法律相談は1013件で、そのうち110件が金銭問題にかかわる相談でした。

ホストクラブでは、ホストに頼まれたり、他の客と張り合ったりしているうちに、飲食代金がとてつもない金額に及んでしまうことがよくあります。お金が足りない場合は「売掛」にしてもらい、後日飲食代金を支払うのが一般的ですが、結局売掛金を支払えなくなってしまうケースが後を絶ちません。

もしホストクラブの売掛金が支払えなくなったら、弁護士にご相談いただき、債務整理などの対応をご検討ください。今回は、ホストクラブの売掛金を支払わない場合の法的な取り扱いや、売掛金を支払えなくなった場合の対処法などを、ベリーベスト法律事務所 新宿オフィスの弁護士が解説します。

(出典:「令和3年度版 新宿区の概況」(新宿区))

1、ホストクラブの「売掛(売掛金)」とは?

ホストクラブでは、客の飲食代金を後払い(ツケ)の扱いにするケースがあります。
これを「売掛」と言い、売掛によって未収状態にある飲食代金を「売掛金」と呼びます。

常連の客に対して、来店のたびに飲食代金の精算を求めるのではなく、月末の締め日にまとめてその月の飲食代金を支払ってもらうというのが、ホストクラブの売掛に共通する仕組みです。

このような売掛システムが成り立つのは、ホストと客の間に信頼関係があるからです。
「必ずまた来店して売掛を支払ってくれる」という確信があるからこそ、ホストは客に対して売掛を認めます。

その反面、客から売掛を回収するのは担当ホストの責任であり、締め日に回収できなかった売掛金はホスト自身が補填するのが一般的です。
そのため、ホストは締め日までに売掛金を回収できるように、客に対してさまざまなアプローチを仕掛けてきます。

2、売掛金を払わない「掛け飛び」は犯罪になる?

ホストクラブの売掛客が、売掛金を支払わないまま音信不通になってしまうことを「掛け飛び」と呼ぶことがあります。

客が「掛け飛び」を行った場合、ホストクラブで飲食をした当時の意図によっては、詐欺罪によって処罰されてしまうおそれがあるので要注意です。

  1. (1)最初から払う気がなかった場合は詐欺罪に当たる

    「詐欺罪」(刑法第246条第1項)とは、他人を欺いて財物を交付させる犯罪です。詐欺罪の法定刑は「10年以下の懲役」とされています。

    ホストクラブでの「掛け飛び」が詐欺罪に当たるのは、最初から飲食代金を払うつもりがなかった場合です。
    代金を踏み倒す意図を秘して飲食物を提供させることが、「他人を欺いて財物を交付させる」行為に該当するため、詐欺罪が成立します。

  2. (2)最初は払う気があれば犯罪ではない|ただし遅延損害金・強制執行などに要注意

    これに対して、ホストクラブで飲食した当時は代金を支払うつもりがあったものの、後に資金が尽きてしまったり、ホストに愛想を尽かしたりして売掛金の支払いを拒否する場合には、詐欺罪は成立しません。

    詐欺罪の成立には「他人を欺く」行為が必要となるところ、飲食の当時において代金を支払うつもりであったならば、他人を欺く行為は認められないからです。

    なお、売掛金の支払い義務がある状態で逃げてしまうことは「利益窃盗」と呼ばれる行為ですが、利益窃盗は刑法上不可罰とされています。

    ただし、犯罪が成立しないとしても、売掛金の支払いが遅れれば「遅延損害金」が発生します(民法第419条)。また、ずっと売掛金を支払わずにいれば、支払督促や訴訟を経て、最終的に強制執行で財産を失ってしまうことになりかねません。

    そのため、身の丈に合わない高額の売掛を作らず、仮に売掛を作った場合は極力期限までに支払うように努めましょう。

3、ホストクラブの売掛金は必ず払わなければならないのか?

ホストクラブの売掛金がどんなに高額であっても、利用の段階で支払いに同意したのであれば、原則として期日までに支払わなければなりません。

ただし以下に挙げる場合などには、売掛金を支払わずに済む可能性があります。

  1. (1)消滅時効が完成していれば払わなくてよい

    ホストクラブの売掛金は、以下の期間が経過すると時効により消滅します

    2020年3月31日以前に発生した売掛金 発生から10年
    2020年4月1日以降に発生した売掛金 発生から5年


    上記の期間が経過していれば、時効を援用して、売掛金の支払い義務を消滅させることが可能です。

  2. (2)違法金利が設定されている場合、公序良俗違反により返済不要

    悪質なホストクラブでは、売掛金を滞納させないようにするため、極めて高率な遅延損害金率(金利)を設定するケースがあるようです。

    しかし、あまりにも高率の遅延損害金が設定されている場合、公序良俗違反(民法第90条)によって売掛全体が無効となり、支払いが不要となる可能性があります

  3. (3)未成年者の場合、売掛を取り消せる

    未成年者がホストクラブを利用した場合、利用契約を取り消すことができます。
    未成年者が法律行為をする際には法定代理人の同意が必要であり(民法第5条第1項)、同意のない行為については取消しが認められているからです(同条2項)。

    ホストクラブの売掛金についても、客が未成年者の場合は、取消しによって支払いを免れることができます

    2022年4月1日から改正民法が施行され、成年年齢は20歳から18歳に引き下げられました。未成年者取消権の行使が認められるかどうかは、ホストクラブで飲食をした時点において未成年者だったかどうかにより判断されます。

    (例)
    • 2022年3月31日に、18歳の客がホストクラブを利用
    • 未成年者取消権を行使可能

    • 2022年4月1日に、18歳の客がホストクラブを利用
    • 未成年者取消権は行使不可


    なお、未成年者取消権を行使した場合、すでに費消した飲食物を弁償する必要はありません。

    取消権の行使によって法律行為の効果を消滅させた場合、「現に利益を受けている限度」(現存利益)でのみ、相手方から受けた給付の返還義務を負います。しかし、すでに飲食物は費消してしまっており、現存利益はないため、未成年者の客側がホストや店舗に弁償する必要はないのです。

  4. (4)詐欺・強迫を受けた場合も売掛を取り消せる

    ホストから詐欺・強迫を受けた結果、不本意に売掛を作らされた場合にも、利用契約を取り消すことができます(民法第96条第1項)。

    ① 詐欺
    「結婚してあげる」などと本心でないことを言い、客を騙してホストクラブでお金を使わせる行為などは「詐欺」に当たります。

    ② 強迫
    客を脅してホストクラブでお金を使わせる行為は「強迫」に当たります。


    なお、詐欺・強迫により客から受けた注文に応じて、ホストクラブが提供した飲食物は「不法原因給付」に当たります(民法第708条)。

    そのため、詐欺・強迫を受けた客は、ホストや店舗に対して飲食物を弁償する必要はありません。

4、ホストクラブの売掛金を支払えない場合の対処法

ホストクラブの売掛金を支払えなくなってしまった場合、お早めに弁護士へご相談のうえ、債務整理を含めた対応をご検討ください。

  1. (1)まず弁護士に相談する

    ホストクラブの売掛金を請求されている場合、まずはその売掛金を本当に支払う必要があるのかどうか、法的に検討することが必要です。

    仮に借用書などの書面があるとしても、消滅時効・公序良俗違反・未成年者取消し・詐欺取消し・強迫取消しなどを根拠に、売掛金の支払いを拒否できる可能性もあります。

    どのような対応を取るべきかを検討するためにも、まずは弁護士へご相談いただくことをおすすめいたします。

  2. (2)状況によっては債務整理を検討する

    売掛金の支払い義務を認めざるを得ない場合でも、債務整理を行えば、支払いの負担を軽減・免除してもらえる可能性があります。
    債務整理には、以下の3つの手続きがあります。

    ① 任意整理
    債権者(ホストクラブや借金をしている金融機関など)と個別に交渉して、支払いの負担を軽減してもらう手続きです。

    ② 個人再生
    原則として債権者が全員参加の下、裁判所の手続きを通じて支払いの負担を軽減してもらう手続きです。

    ③ 自己破産
    原則として債権者が全員参加の下、裁判所の手続きを通じて債務者の財産を処分し、最終的に債務全額を免除してもらう手続きです。


    どの債務整理手続きがもっとも効果的であるかは、債務者の状況によって異なります。
    弁護士がご状況に合わせた適切な手続きをご提案いたしますので、ぜひお早めにご相談ください。

5、まとめ

ホストクラブの売掛金は原則として支払わなければなりませんが、消滅時効の完成・公序良俗違反・未成年者・詐欺・強迫などの事情があれば、支払い義務が消滅する可能性もあります。
売掛金が支払えなくなった場合には、弁護士へご相談のうえで早めに対応をご検討ください。

ベリーベスト法律事務所は、ホストクラブでの売掛金に関するトラブルのご相談を随時受け付けております。
許容範囲を超えた売掛金を背負ってしまい、対応にお困りの方は、ベリーベスト法律事務所にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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